小玉の祭壇優良知識Diary

故人が生き返る可能性もあった昔のお通夜

2019年11月05日
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現代でお通夜はなぜ行われるのかといえば、告別式に来られない人に個人との別れをしてもらうため、というのが理由になるでしょう。現代では告別式があっても会社を休める人ばかりではありませんし、家族みんなが働きに出ている家庭も多いです。

そういう場合、時間の空く夜の方が都合がいいこともあります。また、遺族が弔問客の対応で忙しくすることで気持ちをしっかり持てるようになる、というのもお通夜を行う理由だとされています。それから、故人とゆっくり別れを惜しむというのも重要な意義があるでしょう。

しかし、本来は故人が万が一生き返った場合、素早く対応するためだったと言われています。昔は医療技術もそれほど正確ではなく、一度死亡が確認された場合も時間が経過して息を吹き返すことがあったようです。もしそのときにまわりに誰もおらず、適切な処置が出来なかったら、せっかく蘇生しても生命の危険があります。

故人の顔に白い布をかけるのも、呼吸が再開したときに気づきやすいためだとも言われます。今の医療技術だとまずそういうことはないので、お通夜というのは故人とゆっくり別れを惜しんだり、たまに集まる親類と交流をし、寂しさを紛らわせる行事になっています。